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テーマ募集と選定一覧

2006年度プロジェクト科目テーマ

生活者が町の歴史と文化を守る―祇園のママとまちづくり―

プロジェクト名生活者が町の歴史と文化を守る―祇園のママとまちづくり―
科目担当者アーバンデザイン工房
科目代表者政策学部 真山 達志

学生さんへ四条・祇園は、2004年に『日経グローカル』が発表した「都市観光地の魅力度評価調査」において魅力ある都市観光地の1位に選ばれた。町の魅力としては「歴史的な建物・街並み」が最重要視されている。また都市の特色においても「地域の固有性」「歴史性」「文化性」といった項目が上位にあがっている。ところが、観光客からは「なぜ八坂神社の前にコンビニを建てさせたのか」、「目当ての店がまったく別の店になっている」といった、街並みの変化についての問い合わせや意見が寄せられている。また、裏通りの路地も変化した。街並みの変化とともに、空き巣や放火といった犯罪が激増している。なぜ街並みの変化が起こったのか、何が犯罪を増やしたのかを解明することは、町にとっての喫緊の課題である。
近代まで祇園の街並みが守られてきたのは「しきたり」というソーシャルキャピタルが存在していたからではないだろうか。「しきたり」を守れないものは排除され、また「しきたり」を知らないものは町に入り込めない。そのことが、祇園という土地に対して帰属意識を生み出し、その地で「生活する」ものとしての自覚と責任感を持たせることになっていた。とはいえ、社会・経済環境が大きく変わった今日、昔ながらの「しきたり」だけで町を守っていくことには限界があると思われる。伝統的なソーシャルキャピタルに綻びが生じているのである。歴史や伝統に配慮しつつも、新しいソーシャルキャピタルを確立していくことが必要ではないだろうか。
明治時代に建てられた町屋を改装した喫茶店を中心に、祇園のソーシャルキャピタルである「しきたり」をママや古老から学びつつ、地域で生活し、店を営む人たちが何を考え、どんなまちでのどのような生活を望んでいるのかを調査する。そこで生活を営むものだからこそ気づく問題点を、第三者である学生の目で可視化し、実践的な問題解決に取り組む。そこに、クリエイティブな思考と行動力を結びつけ、新しいソーシャルキャピタルを構築し、歴史的な街並みの維持・再生を提案することを目的とする。

開講校地今出川校地
開講期間春学期

受講条件小論文の提出(なぜ「まちづくり」に興味があるのか、町の問題点等)
学生が準備(持参)するものフィールドワークの際、デジカメ、レコーダ等(所有者のみ)
学生の費用負担額
凡その目安とお考え下さい
あり(今出川校地から祇園等のフィールドまでの交通費/3000円)
授業時間以外の非定期授業の有無あり(4回以内)
保険(340円)加入要否必要あり
学外での授業の有無あり(6回以内)

定員内の場合の選考方法登録志願票と面接で選考する。
定員を超えた場合の選考方法登録志願票で選考する。