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2006年度プロジェクト科目テーマ

水環境政策~「雨水局」から総合的に考える~

プロジェクト名水環境政策~「雨水局」から総合的に考える~
科目担当者NPO法人 京都・雨水の会
科目代表者総合政策科学研究科 新川 達郎

学生さんへ「世界での水問題」
21世紀は世界的に「水の世紀」と言われています。なぜでしょうか。水は地球誕生後、増えもせず、減りもしていません。なぜ存在し続ける水を、特別な世紀に名づけるのでしょうか。それは、水に係る問題が山積しているからです。問題は3点に絞ることが出来ます。人口増加などによる絶対的な水不足、種々の水汚染、気候変動・地球温暖化を初めとする大・小の水循環の破壊です。

「近代の水政策」
近代、雨水を邪魔なものとして、都市をコンクリートなどで固め、一刻も早く河川に流して排除するという仕組みを作ってしまいました。このため、河川の流域は貯留という能力を失い、大雨が降れば河川は短時間に増水し、下流域では雨が排除できないという都市型洪水の被害も大きくなっています。また下水処理場の能力を越えた場合は、そのまま汚物が川や海に流れ込み汚染を広げています。さらに雨は地下浸透出来ず、都市は潤いをなくし、蒸発が少なくヒートアイランドが進行しています。1995年の阪神大震災では水道が寸断されたため、初期火災を消火できずに大火災となり、多くの人命が失われました。震災の後も水道を初めとするライフラインは容易に復旧せず、上下水道に頼った水洗便所は全く機能しませんでした。また、近畿では、1400万人が琵琶湖の水に、他都市の多くではダムに頼っています。ともに遠くの水源地の雨に依存し、頭上に降る雨はエネルギーを使って処理しています。なおかつ、渇水時などでは水源地の環境に負担がかかります。

「雨水局から考える」
雨と係る環境公共政策は多くあり、根幹的です。温暖化、ヒートアイランド、酸性雨、都市型洪水、防災・災害時、地下水、河川、生態系、ダム、上・下水道、環境教育、水素社会などです。これらは行政の内部では縦割りであり、なおかつ対応していない行政もあります。税金とエネルギーが潜在的に大きく係っていますが、問題は雨を敵と考えていることです。政策の基本は雨を味方とし、自然エネルギー型で分散型のライフポインツとします。これらを総合的な「雨水局」を造り、持続可能な水環境政策を考えましょう。

開講校地今出川校地
開講期間春学期

受講条件 
学生が準備(持参)するものテキスト『雨水くんの冒険』
学生の費用負担額
凡その目安とお考え下さい
あり
テキスト『雨水くんの冒険』/500円
授業時間以外の非定期授業の有無なし
保険(340円)加入要否必要あり
学外での授業の有無あり(1回以内)

定員内の場合の選考方法登録志望者全員合格とする。
定員を超えた場合の選考方法抽選する。