2018年度クラスレポート
地域課題解決に資するコミュニティカフェのデザイン
Vol.1 2019.2.10
全体の流れ
- コミュニティカフェのデザインとは
- 実践、コミュニティカフェ
- 受講希望の学生へ
1.コミュニティカフェのデザインとは
プロジェクト科目。同志社大学の名物講義であり、1年間を通したアクティブな学びが特徴である。テーマごとに複数のクラスがあり、受講者は自らの興味に沿ったクラスを志願することが出来る。
私たちが受講したクラスは、「地域課題解決に資するコミュニティカフェのデザイン」というもの。
現代、私たちが過ごすコミュニティにはどのような社会課題が存在するのか。
まずは講義やフィールドリサーチを踏まえてそれらの知識や背景を知り、そこから選びぬいた課題を「カフェ」という手段を用いて解決に導く。
カフェによって地域住民相互のコミュニケーションを促し、関係性を築くことで、災害時でも助け合えるような地域コミュニティ形成の可能性を考えることにした。
実践、コミュニティカフェ
約20名という少人数体制で行われた今講義では、1年を通して
- 災害時に助け合える地域コミュニティが減少している
- 元気なつもり高齢者の孤独化
という2つの課題に取り組み、結果として「実際にコミュニティカフェを運営する」
にまで至った。今回のコミュニティカフェ運営に当たり、
- 健康ドライカレー
- 4種のドリンク(コーヒー、紅茶、オレンジジュース、ほうじ茶)
- ハザードマップ
- ストーリーブック
以上4種類のコンテンツを用意した。
大小2種類用意され好評を得た「ハザードマップ」は、災害時に避難するべき場所が一目でわかるというもの。カフェでリラックスしてもらっている時に眺めてもらうことも出来、またカフェ内での会話のきっかけとして非常に効果のあるものであった。
「理想のコミュニティカフェとは何か」を紹介するストーリーブック(絵本のようなもの)を3種類用意し、店内に設置した。学生の手がけた物語性のあるストーリーブックはいずれもお客様から好評であり、今回のコミュニティカフェの理念や目的を多くの人々に伝えられたのではないかと感じている。
また、実際にメニューとして提供した
「健康ドライカレー」
も大好評であり、イベントは非常にクオリティの高いものが出来たと考えている。総合的に見ても、今回のコミュニティカフェは極めて質の高いものを作り出すことができたと感じている。
しかしなによりも、「店員とお客様/お客様同士の相互コミュニケーション」が非常に活発に行われたことが最大の成功と言えよう。
地域に住まう人々の集う場所として、関係性構築の架け橋と言えるような「新しい居場所」作り。その実現可能性を、今回のコミュニティカフェで示すことが出来たと思う。
受講希望の学生へ
この1年間の学びは決して平坦なものではなかった。
議論の中で「目的」と「結果」が混同してしまったり、膨大なデータの中から信頼に足るものを精査したりと、受講生に「忍耐力」と「まとめる力」を常に求める講義であったことは間違いない。プロジェクト科目の醍醐味であり、最も学生の苦戦するところと言えるだろう。
ただし、間違いなく大学生活を彩る素敵な思い出が出来ることを約束したい。
少し振り返っただけでも、締め切り、アウトプット、日程調整などなど、単なる講義では身につかないスキルが必要になり、苦労に苦労を重ねた記憶が蘇る。
しかしながら、
「現在の自分たちに出来る最大限の成果物を完成させる」
というミッションを共有するメンバーと共に、日々議論を重ねた時間は何物にも代えがたい思い出として胸に残っている。
今後の大学生活、いや卒業してからも関わり合いの続いていくであろう仲間に恵まれたと私は思う。
大学生活中に何かを成し遂げたい人
素敵なメンバーと素敵な時間を過ぎしたい人
そんな人に、この講義を心の底からオススメしたい。
担当者:クラスレポート担当 濱田克洋さん(政策学部2年次生)