2018年度クラスレポート
京都の伝統織物で感動を!魅力発見プロジェクト
Vol.1 2018.8.10
プロジェクトの目的
私たちのプロジェクトの目的は、若者を中心に京都の織物製品やその製造工程について知ってもらい、身近に感じてもらうことです。私たちが実際に体験し感じた事を伝えることで伝統織物により関心を持ってもらい、織物になじみのない世代に魅力を知ってもらいたいと思っています。
春学期の活動
工房取材、アンケート制作、パンフレットづくり
1工房取材
伝統織物の魅力を伝えるにはまず自分たちがその知識を蓄え、どういう点に魅力があるのかについて学ばなければならいと思いました。そのため春学期の前半で工房取材を行い、実際に織物の製作工程を見学し体験を行いました。織物が複数の分業体制から成り立っていることや職人の技術の複雑さや経験が繊細な織物を製作するのにかかわっていることを学びました。また、職人さんの織物産業のこれからについての考え方をお聞きして、秋学期にどのような活動を行うかの指針になりました。
2アンケート制作
伝統織物に対する知識とその魅力を学んだので、それをどのように発信するべきなのかを知るために同志社大学生204人を対象にアンケートを実施しました。私たちは若者に織物の魅力を伝えることを目的にしているので対象を同志社大学生に絞りました。結果、織物に興味はあるけれども、接する機会が少ないという理由などから織物やその製品を使用しないことがわかりました。
3パンフレットづくり
春学期の工房取材で職人が作る織物には様々な技術が使われておりそれぞれの技術がいかに複雑なものなのかが分かりました。織物職人になじみのない人にその魅力を知ってもらうためにパンフレットの作成を行いました。
秋学期の企画の際に渡せるように作成しています。
4今後の活動
春学期の工房取材で織物の魅力と後継者問題といった課題が見えてきました。また、アンケートの結果から若者が織物に興味はある一方、触れる機会が少ないということが分かったので、織物に触れてもらえるような企画を考えています。
報告者:クラスレポート担当 西本奈那美さん(経済学部2年次生)
Vol.2 2019.2.8
秋学期の活動
春学期の活動では、プロジェクト履修生自身が織物について工房見学を通して学習し、若者への織物の意識調査を行うことで織物の魅力の伝達方法を考えました。
実施計画
9月 プロジェクト合宿
10~11月 イベント開催準備(ポスター作成、パンフレット制作、ビデオ展示、体験企画)
12月 イベント実施 「きょう、出逢う~私と織物~」
1月 成果報告会準備
イベント
2018年12月1・2日に「きょう、出逢う-私と織物-」というイベントを行いました。京都市勧業館みやこめっせを開催場所とし、イベント内容は織物製作体験、織物製作過程のポスター・映像展示、パンフレット配布を行いました。
▽体験
体験においては機織りと柄箔(金銀箔や彩色を施した箔)を行いました。機織りや柄箔の体験では、体験者が作ったものを日常的に使えるイヤリングやストラップなどに加工することで、普段から織物を身近に感じてもらえるように努めました。
▽織物製作過程を紹介するポスター・映像展示
ポスター展示では、それぞれの過程が最終的な作品にどのように関わってくるのかを分かりやすく展示しました。
映像展示では、私たちが実際に訪れた工房で撮影した動画で制作過程を説明しました。さらに映像の中では、それぞれの制作過程のどのような部分に魅力を感じたのかをプロジェクトメンバーが紹介する部分を設けるなど、学生ならではの視点で織物の魅力を伝える工夫を行いました。
▽パンフレット
パンフレットには職人の方々の各工程仕事内容と、織物に対する想いを特集し、織物の奥深さとその魅力の多様性を知ってもらうために制作、配布しました。
成果
イベントには約70名の方に足を運んでいただきました。来場者を対象に行ったアンケートでは、体験、展示、パンフレット共に約8割を越える方々に満足していただくことができました。なかでも体験に対する満足度のほうが展示に対する満足度よりも高く、やはり自分の目で見るという体験の重要性を改めて感じその機会を提供できたことにやりがいを感じました。また10代20代の回答者数が全体の45%を占めており、その結果から織物になじみのない世代に魅力を伝えるという目的も達成することができました。
報告者:クラスレポート担当 西本奈那美さん(経済学部2年次生)