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2017年度クラスレポート

クラシック音楽のコンサートを創ろう!

Vol.1 2017.8.8

1.プロジェクトの目的
本プロジェクトは、現在のクラシック音楽業界が抱える問題に、学生の視点からアプローチし、最終的にはクラシック音楽業界への提言を行うことを目的としています。そこで、私達は春学期の前半にクラシック音楽業界の調査を行い、発見した課題に基づいて、後半には同志社大学内でクラシック音楽のコンサートを開催しました。
2.春学期の活動内容
前半:クラシック音楽業界の現状把握と課題の発見
春学期の前半はプロのオーケストラのコンサートに実際に足を運び、また実際にオーケストラで働かれているゲストスピーカーの方にお話を伺うなどして、現在のクラシック音楽業界にはどのような課題があるのか、調査を行いました。

その結果、クラシック音楽のコンサートに足を運ぶ若者が少ないこと、その理由としてクラシック音楽に対して理解しがたい・親しみにくいといったイメージが抱かれていること、さらにコンサートの情報を目にする機会が少ないことがわかりました。そこで私達は、同志社大学において同志社大学生を対象としたコンサートを行うことによって、どのようなコンサートであればこうした課題を解決できるのか、調査を行いました。
活動写真
後半:クラシック音楽のコンサートの開催
企画するコンサートでは、気軽に行ける時間・場所にコンサートを設定し、さらに楽曲の世界観を様々な演出によって明確に提示することで、クラシック音楽を理解しやすく、親しみやすいものとすることを目指しました。また、若者に有効な広報手段を取ることによって、コンサートの情報が目に入る機会を増やすことを目指しました。
そこで7月20日の昼休み、同志社大学の寒梅館アトリウムにて、水に関連する楽曲を中心としたプログラムを、プロのピアニストの方に演奏して頂くコンサート「水の祭典」を行いました。また、会場には青色の布や傘による装飾を施し、楽曲の「水の世界観」を演出しました。
活動写真
活動写真
3.今後の活動
「水の祭典」コンサートで来場されたお客様にアンケート調査を行った結果、依然としてクラシックに既に興味のあるお客様が多く、クラシック音楽を知るきっかけとしてのコンサートを提供できていないことがわかりました。また、今回のコンサートではSNS等を利用した様々な広報活動を行いましたが、実際に来場されたお客様のうちSNSでコンサートを知ったお客様の数はそれほど多くはありませんでした。
こうした結果から、春学期のコンサートでは企画自体が保守的であった点、広報手段が有効に活用できなかった点が反省として挙げられます。秋学期のコンサートでは、広報手段を中心としてさらなる工夫を施し、「革新性」を追求したコンサートを開催できればと考えています。そしてその結果に基づいて、最終的に「クラシック音楽業界への提言」を示すことが、今後の活動の目標です。

報告者:クラスレポート担当  山田 春菜さん (文学部3年次生)

Vol.2 2018.2.13

1.プロジェクトの目的
本プロジェクトは、現在のクラシック音楽業界が抱える問題に、学生の視点からアプローチし、最終的にはクラシック音楽業界への提言を行うことを目的としています。私達はクラシック音楽業界の課題を「若者がクラシックコンサートに足を運ばない」ことであると考え、課題を解決する方法を探るため、春学期には同志社大学内において、同志社大生を対象としたクラシック音楽のコンサートを開催しました。その結果と反省を踏まえ、秋学期には二つのチームに分かれて活動を行い、その結果を元に実践的・長期的の二つの視点から、クラシック音楽業界に対する提言書を作成しました。
2.秋学期の活動内容
クラシック音楽業界の現状把握と課題の発見
秋学期の前半は、ゲストスピーカーの方にお話を伺い、またロームシアター京都とTheatre E9 Kyotoにてフィールドワークを行うことで、アートマネジメントやコンサートホール運営の現状と課題についての学びを深めました。その後企画コンペを行い、実際にコンサートを企画し実施する「カフェ×クラシック音楽」班と、ロームシアター京都に対して企画のプレゼンを行う「ロームシアター京都を音楽で包む」班に分かれて活動を行うこととしました。
クラシック音楽のコンサートを創ろう!
クラシック音楽のコンサートを創ろう!
「カフェ×クラシック音楽」:クラシック音楽のコンサートの開催
この班では、春学期に引き続き「若者がクラシックコンサートに足を運ばない」要因の一つと考えられる、「クラシック音楽の親しみにくさ・敷居の高さ」について、実践的な解決方法を探るべく、コンサートの企画を行いました。
春学期のコンサートの反省点としては、若者に対してクラシック音楽の敷居を十分に下げることが出来なかった点、また若者にターゲットを絞った広報が不足していた点が挙げられました。そこで秋学期は、ターゲットをより特定の層に絞り、小規模な会場で実験的なコンサートを行うことで、その結果を提言としてまとめることを計画しました。
そこで今回はターゲットを女子大生に絞り、彼女たちにとって敷居が低いであろうカフェでのコンサートを企画しました。コンサートでは演奏中も飲食可能とし、また曲目についての簡単なレクチャーや質問コーナーをMCで挟むなどして、クラシック音楽の堅苦しいイメージを解消する試みを行いました。またカフェ内や演奏者自身を撮影可能とすることで、「インスタ映え」を意識する女子大生のニーズに答えるようにしました。さらに、Twitterを中心とした広報活動を行うことで、若者に対してSNSでの広報が有効な手段であるかどうかを検証しました。
1月10日、カジュアルレストラン「陽」にてコンサートを実施しました。その結果、演奏者との距離が近かった点について多くの好評をいただきました。またその一方で、クラシック音楽を聴く際に同時に飲食を行うことは難しい、Twitterを直接的な集客につなげることは難しい、といった問題も発見されました。
クラシック音楽のコンサートを創ろう!
「ロームシアター京都を音楽で包む」:ロームシアター京都に対する企画のプレゼン
この班では、「クラシック音楽の親しみにくさ・敷居の高さ」に加え、「クラシック音楽自体に親しみを持っている楽器経験者でさえも、コンサートに足を運ぶ人はそう多くない」という現状に注目し、課題解決のための長期的な視野による企画を立案しました。
秋学期前半のフィールドワークを通して、長期的な視点での集客のためには、来訪者のコンサートホールそのものへの愛着を育むことが重要であるということを学びました。そこで、より多くの人々にクラシック音楽やコンサートホールそのものへの親しみを深めてもらうため、コンサートホール周辺において野外演奏が常時可能な場を設け、ホール周辺に音楽が身近に聞こえてくる環境を創出するという企画を立ち上げました。さらに野外演奏の対象をプロではなく一般の楽器経験者とし、アマチュアの人々の演奏機会と交流の場を創出することで、楽器経験者に対してもコンサートへ足を運ぶきっかけを生むことが出来ると考えました。
この企画は、ロームシアター京都の掲げる「ホールの賑わいを創出する」というコンセプトと親和性が高いものであると考え、ロームシアター京都に対して学生から2回のプレゼンテーションを行いました。
その結果、企画のターゲットをアマチュアの楽器経験者に絞った点や、アンケート調査によりそれらの人々に野外演奏の需要があることを指摘した点などが評価されました。またその一方で、企画を実施する上での具体的な予算についてや、アマチュアによる演奏技術をどのように担保するのか、といった問題も指摘されました。
クラシック音楽のコンサートを創ろう!
提言の作成
春学期・秋学期の活動の結果と反省に基づいて、クラシック音楽業界に対する提言をまとめました。
A.実践的提言
1. コンサートホールにこだわらず小規模な場所でコンサートをすることで、大ホールでは生み出せない革新的な試みができる。
2. 小規模な会場は演奏者と聴衆の双方にとって満足できるものであった。こうした形態のコンサートを増やせばクラシック音楽業界全体が盛り上がっていくのではないか。
B.長期目線での提言
1. 野外演奏を長期的に行うことで劇場周辺に賑わいを創出し、今まで馴染みのなかった人に劇場・クラシック音楽に対する愛着をもってもらう。これを長期的に持続させることで、最終的には音楽愛好家およびクラシックコンサートに行く人口を増加させる。
2. プロの演奏者ではなく、野外演奏をしたいと考えているアマチュアの楽器演奏者および経験者に交流の場を提供するという形で、「クラシック音楽の野外演奏」という文化を日本に根付かせる。
3.プロジェクトを通して
このプロジェクトの履修生には、クラシック音楽に詳しく楽器を演奏する学生もいれば、クラシック音楽に全く興味のなかった学生もいました。そのため、最初は考えていることもプロジェクトに臨む姿勢もばらばらで、上手く意思疎通を図れないこともありました。しかし、ゲストスピーカーの方々にお話を伺い、履修生同士で議論を重ねるうちに、クラシック音楽について、またアートマネジメントについて、非常に深い部分まで考える機会が増えていきました。
このプロジェクトの目標は、クラシック音楽業界に対する提言を行うことです。一年間を通じて導き出した上記の提言が、目に見える大きな成果の一つであると言えます。しかしそれと同時に、様々な価値観を持つ者同士で一つの問題について根気よく議論し、理解しようと努めることの重要性を学べたことも、また最大の成果であると強く感じています。
私達が一年間を通して行った活動には反省点や課題も多く、これから具体化する必要のある企画も存在します。これから続くプロジェクトの中で、クラシック音楽業界の課題に対して、さらに多くの視点から取り組んでいってほしいと思います。

報告者:クラスレポート担当  山田 春菜さん(文学部3年次生)