こちらに共通ヘッダが追加されます。
  1. プロジェクト科目ホーム
  2.  > クラスレポート
  3.  > 2017年度
  4.  > 『留学生と創る!「京の職人文化読本」(錦市場などを中心に)』

2017年度クラスレポート

留学生と創る!「京の職人文化読本」(錦市場などを中心に)

Vol.1 2017.8.7

コンセプト
本プロジェクトでは『京の職人技を中心に受け継がれてきた伝統と精神という日本の魅力を再発見し、そのありのままを世界へ伝えるために、読本を通じて留学生とともに日本の伝統文化の課題を認識し、解消へ導く』というコンセプトを基に、錦市場と茶道の世界に焦点を当て、読本制作へ向けての活動を進めてきました。以下に春学期に行なった活動内容をまとめます。
春学期活動内容
◆プロジェクトの「目的」「目標」「コンセプト」の決定
まず、私たちは今後どのような読本を制作し、また制作を進めるうえで達成すべき目的・目標・コンセプトとは何かをメンバー全員で納得がいくまで議論を重ねました。春学期で最も尽力したのがこのコンセプト設定だといっても過言ではありません。なぜなら、私たちは19名という比較的多い人数でプロジェクトを進めるにあたり、全員が主体的に動くために、全員でどこに向かって行動するかを明確にする必要があったからです。その結果、上記のような内容の詰まったコンセプトが完成し、全員が一つになって読本を創るための土台造りにも繋がりました。

活動写真
◆錦市場:湯波吉店主・越智様と茶道:裏千家業躰・金澤先生による講演会の実施

今回、私たちが読本を製作していくにあたり、錦市場・茶道の各々に関する基礎的な知識を身に着けておく必要性と、メンバー全員が同じスタートラインに立ち、職人さんの生の声を聞くことでその後の活動を円滑に進めることができると考えたため、私たち自身でアポイントメントを取り、実際にお越しいただいて講演会を実施しました。越智様の講演では昔と現在で変化した錦市場の姿などを教えていただき、金澤先生の講演では実際に茶道で使用される道具に触れさせていただくなどして、お二方とも大変貴重なお話や体験の機会を私たちに与えてくださいました。これらの機会を得たことが私たちにとって大変重要なターニングポイントとなり、その後の活動へとつながっていきました。

◆留学生と「日本の伝統文化」に関することについてのディスカッション

本プロジェクトにおいて欠かせない存在となる留学生との関係づくりも兼ね、留学生が普段「日本の文化・その伝統継承」についてどのように感じ、どんなことを知りたいと考えているかを私たちが把握し、また留学生にも私たちの活動を知ってもらうためにディスカッションを行いました。

まず、留学生には自国での「伝統継承」の例を挙げてもらい、そこから日本の文化と伝統継承について感じていることの意見交換をし、自国と比較した際に何が異なるのかなどについて考えてもらいました。
ほかにも、日本の文化をこれまで体験してみて良かった点や戸惑った点、留学に来る前と来た後での日本に対するイメージの変化についても議論してもらいました。
活動写真
このディスカッションに参加してくれた留学生からは、「自分の国とは異なり、日本はとても長く続く伝統や文化を持っていて、いかにそれらを継承してきたのか知りたくなった」「日本人のマナーの良さと伝統継承には共通点があるのではないかと感じた」「ぜひ今後もこのプロジェクトに参加していきたい」など、私たちにはなかった発想を与えて貰ったり、今後も参加したいなどの嬉しい言葉も聞くことができ、私たちにとっても有意義な時間となりました。

活動写真
◆錦市場:湯波吉への取材兼インタビュー対象店へのごあいさつ

今回は留学生を連れて訪問する前段階の下調べをするために錦市場の店舗をいくつか訪問させていただきました。まず、例年大変お世話になっている湯波吉様を訪問し、実際に湯波を製造する工場を見学させて頂きました。また、京都錦市場商店街振興組合をはじめ、古くから続く老舗の数店舗へ今後の取材依頼をさせていただきました。

活動写真
◆茶道:金澤先生への訪問インタビュー

前回の講演の際に質問しきれなかった点や、茶道についてさらに詳しくお話を伺い、伝統に対する考えや先生の目線から捉える茶道についてなど、ご本人からしか知ることができない知識や情報を得るため、実際に金澤先生のもとを訪問させていただきました。
様々なルールが存在し、敷居が高いというイメージを持っていた「茶道」の世界でしたが、実際はコミュニティの場であり、もてなす相手に合わせてお茶碗を選んだり、どのようなお茶のたて方をするかを決めるなど、ルールよりいかに目の前の相手に楽しんでもらうかということのほうが大事だということを教えていただき、まだまだ学ぶことは多くあると再認識しました。また、漆師として有名な職人さんをご紹介いただき、今後の活動へと繋げることもできました。
◆その他の企画
1. 留学生と祇園祭を知る
私たちの取材対象である錦市場と祇園祭との間には昔から重要な関係をもっており、今後錦市場を調査していく上で、留学生には前もって京都の伝統文化に興味をもって貰いたく、日本を代表する祭りである祇園祭に触れてもらうことで留学生の意欲を向上させるため、今回の企画を行いました。
7/16の宵山と7/17の神幸祭に留学生とともに参加し、神幸祭では三基の神輿のうち西御座を錦市場が担っていることから、実際に祭りの準備内容などを参加者の方に伺いました。
活動写真
2. 留学生とポスターセッション&ディスカッション
成果報告会でのポスターセッションの模擬と留学生へ向けて今学期私たちがどのような活動をしてきたかを報告し、秋学期のプロジェクト参加を募集するため、留学生の授業へお邪魔し、ポスターセッションとそれに関するディスカッションを行いました。初めてポスターセッションという方式を知った留学生も多く、興味を持って参加してくれました。また、ディスカッションではどんな読本なら読んでみたくなるかなど、具体的なアドバイスも聞かせてくれてとても有意義なものとなりました。
活動写真
今後の活動予定
今後は、「錦市場班」と「お茶班」の二つに分かれてさらに読本の内容に直接的につながる部分への取材を進めていきます。錦市場班では、留学生とともに店舗訪問&インタビューを行い、店舗によっては見学や体験などもさせていただく予定です。また、お茶班では茶道に関する職人さんへのインタビュー、留学生と行う茶道体験などを予定しています。
どちらのチームに関しても、ただインタビューや見学をして終わってしまうのではなく、その後留学生とともにディスカッションを行い、各々の職人文化について意見交換をしたのち、共通して抱えている問題点を見つけ出し、私たち学生だからこそできる問題解消への糸口を提案・実行し、それらを踏まえたありのままを読本にまとめ、それを用いて実際に留学生のクラスで私たちが授業を行おうと考えています。
春学期の成果報告会でたくさんご指摘いただいた点を考慮しながら、秋学期はさらに充実した活動となるよう、早めはやめの行動を心掛け、いままでにない最高の完成度を誇る読本を作り上げていきたいと思います。

報告者:クラスレポート担当  脇 佳澄美さん (経済学部3年次生)