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クラスレポート

永遠の憧れ“絵本の世界”に出会うプロジェクト

Vol.2 2017.2.2

 私達絵本プロジェクトは、後期のイベントとして、前期の活動で学び得たことや反省を活かし、こども達が楽しみながら絵本と季節に触れる「大きなえほんプロジェクト」を同志社幼稚園のご協力を頂き作り上げました。前期にも同志社幼稚園の園児さん達と触れ合う機会があり、私たちは現代の園児さん達が絵本の魅力に気づく機会が減ってきているのではないかという事実に気づきました。というのも園児さんたちにどんな作品が好きかを聞いた結果映像作品が多かったからです。そしてフィードバックで浮かびあがった反省点としては園児さんの集中力は長くなく、動きを取り入れた取り組みを好む活動の方が園児さん達の身になるということでした。また、こちら側が全て作り上げたものを提供し遊ぶよりも園児さん達の創造性を活かして後期のイベントに繋げた方が教育的にも意義があるのではというものでした。
 そこで履修生が提案したのが、大人が訪れても大きくワクワクを感じる程の「絵本の世界(空間)作り」でした。園児さん達にいつも読んでいる絵本に踏み込んでもらうために、園児さん達に作って(創って)もらうことを基盤に構想を練りました。大きな絵本のイベント前に園児さん達に大きな絵本のページの中身を日本の「四季」をテーマに沿って描いてもらいました。対象とする園児さん達の難易度に合わせて生き物や植物などを履修生が教えながら描き出来上がりました。
活動写真
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 本プロジェクトの履修生は絵本の土台を作るために造園業者さんや園長先生と何度も連絡を取り合い作業場に出向い、安全面に最新の注意を払いながら作り上げました。そして、園児さんが描いた絵と学生が作った絵本の世界を融合させ五感を使って楽しみながら新しい世界を発見することができる「おおきなえほん」を作り上げることができました。
活動写真
 グループに分かれた園児さん達は隊長に「仲間のしるし」と名付けられたスカーフを手にし、大きなえほんの世界を楽しみました。また、待ち時間には小さな絵本を園児さん達の力で作り上げる「小さなえほん」を製作してもらい、持ち帰ってもらいました。園児さん達は、イベントでの履修生との対話の中で大きな「季節」というフレームや流れ概念を理解した様でした。また、それに対し細分化されている生き物の種類や生態を学び、園児さんとイベント後に会話をしてみると、イベント前より確実に季節や生き物に関する語彙力が増えていました。イベントの狙いは子供達全員に絵本の世界に触れてもらい、その価値に気付いてもらうことでした。
活動写真
活動写真
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 しかし、振り返りでは実はそれ以上のことができたのではないかという意見が出ました。結果を求められている保育者でなく、若くて憧れの存在である私たち大学生という立場の履修生がこのイベントを実行すること自体に大きな意味があったと私たちは考えたのです。絵本を取り巻く問題としては、絵本にアクセスできる子とそうでない子の差があることが大きいです。そこで、私たち履修生が資本主義社会の中で自らが汗水を垂らし机上にとどまらずに、ボランティアといった利害関係が生まれる枠組みの中でもない、大学のプロジェクト科目という授業で、こういったイベントを催せたこと自体に大変意義があると考えます。園児さん達に関する調査は長期的に見ていかないとすぐに結果は出ないので小さな「きっかけ」であったかもしれませんが、この小さなきっかけは、絵本を取り巻く問題解決の一つの大きな鍵になりうる要素を含んでいると考えられます。

報告者 : クラスレポート担当  吉本 朱里さん (社会学部3年次生)



vol.1 2016.8.4

私たち絵本プロジェクトの春学期の活動は絵本読書会から始まりました。多くの絵本を読みそれに対し対話をすることで新しい絵本の見方を発見することができました。またメンバーの個性や長所を分かり合えることができたので今後チームとして動いていくにもとてもよい機会でした。次に常磐会短期大学の高橋一夫先生をお招きして北欧民話「3匹のがらがらどん」についてのワークショップを行いました。そこで専門家の目線を通して本の舞台や時代背景絵本を読むと180度違った捉え方ができることを学びました。またそれと同時に子供たちにとって絵本の内容の捉え方は必ずしも一つでなくていいことも学びました。
そして第一の大きなイベントとしてbe-京都をお借りして二次元の本を三次元の空間を使って表現し楽しむ一つの形にするプチイベントをメンバーで開催しました。これまでに得た絵本に対する知識や魅力に着眼し二つのグループに分かれて計画・準備し発表を行いました。A班は絵本の冒頭を読みその本の題名をあててもらう「絵本イントロ」と、セリフを抜いた紙を用意してそこに相手の班にオリジナルの本とは違う内容の全く新しいストーリーを考えるというものでした。最後には出来上がったお話を紙芝居にして読んで面白いものが出来上が出来上がり言葉のフレーズの持つ力について気づかせてくれました。
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B班は絵本に出てくるキャラクターに着目して提示した紙と同じキャラを複数の絵本の中から探してもらう「キャラ探し」や、be-京都内の空間内に紙粘土で作ったミニキャラクターを隠して、それをさがしてもらう「マスコット探し」を行いました。最後にはアクティビティを通して覚えてもらったキャラクターをメンバーに割り振って「キャラクター斉藤さんゲーム」を行いました。B班は3つのアクティビティを通して、絵本の魅力はストーリーだけでなく、キャラクターもその大事な役割を担っていることを実感させてくれました。
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そして春学期の終盤に同志社幼稚園での読み聞かせ演習を行いました。私たちの目標は「絵本の魅力を伝える」。その中で、園児の可能性を引き出し、なお且つ絵本に関してどのような受け取り方をするのかを探るために、私たちはグループに分かれ、園児たちに身近な「読み聞かせ」を行いました。扱う絵本は園児が飛びつきそうな目新しいもの以外を取り上げ、園児が読み聞かせ中に飽きないような工夫(対話)を行いました。また園児への問いかけの機会を最後に設けることで、どこまで絵本の内容が記憶に残っているかを確認しました。その結果、園児の自由な発想力を感じ取ることができました。それは、私たちの読み聞かせがこちらから仕掛ける(押し付ける)ものではなかったからかもしれません。演習の最後には園長さんも交えて、園児に対して(演習以外を含む)絵本のどのようなお話が記憶と心に残っているかを発表してもらいました。そのことで私たちは園児が本当に興味を持っている絵本を把握できました。今回の同志社幼稚園での演習は、秋学期に同志社幼稚園でさらに大きなイベントを予定している私たちにとって、調査という意味でも経験という意味でも大きな糧になったと感じております。演習後の振り返りでは、園児のパワフルさを制御しきれず他の班の読み聞かせの妨害となったケースがあったなど様々な反省点が報告されました。今後はそうした改善すべき点を共有して、春学期以上に園児たちから自発的に意見が出てくるような環境やコンテンツ作りを行い、園児の能力を伸ばしていければと考えています。春学期の経験を生かして秋学期もメンバーで協力して進めていきたいと考えています。

活動写真
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報告者 : クラスレポート担当  吉本 朱里さん (社会学部3年次生)